肺は炭酸ガス分圧(PCO2)を、腎臓は重炭酸イオン濃度([HCO3-])を調節している。ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式では分母にはPCO2が、分子にはHCO3-が含まれており、分母のPCO2が増加すれば血液のpHが下がり、PCO2が減少すれば血液のpHが上昇する。反対に、分子のHCO3-が増加すれば血液のpHが上昇し、HCO3-が減少すれば血液のpHが下がる。
CO2は酸でありHCO3-は塩基(アルカリ)である。CO2は肺で、HCO3-は腎臓で調節されているので、CO2が増加した病態(酸が増える)を呼吸性アシドーシスといい、CO2が減少した病態(酸が減る)を呼吸性アルカローシスという。一方、HCO3-が増加した病態(塩基が増える)を代謝性アルカローシスといい、HCO3-が減少した病態(塩基が減る)を代謝性アシドーシスという。