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輸液製剤協議会

医療過誤防止に向けての取り組み

コアリング防止対策について

輸液製剤協議会では医療過誤防止活動の第一弾として、コアリングに着目しました。会員各社がそれぞれ「コアリング防止対策リーフレット」を作成し、1997年と2001年に医療機関へ配布を行いました。コアリング防止対策リーフレットには、コアリングの説明、発生機構、その対策を記載し、コアリング防止のための協力を呼びかけました。

また、2009年11月には『エキスパートナース』(照林社)、2014年5月には『ナース専科』(エス・エム・エス)にコアリング防止対策に関する広告や記事を掲載し、更なる周知を図っています。

コアリングの発生を防止するために、下記の事項に注意し穿刺して下さい。

  1. 注射針はゴム栓の指定位置(IN、◎印など)に、指定位置がない場合は中央付近に垂直にゆっくりと刺す。
  2. 注射針を途中で回転させない。
  3. 2回目以降の針刺しは、同一カ所を避けて穿刺する。

コアリング発生の要因

輸液製剤は無菌性を保つために密封容器または気密容器に入っています。ゴム栓は、密封性を高めるために容器口部周縁部から圧縮される力を受けるように設計されており、そのため、注射針をゴム栓に穿刺するとき、注射針のあご部によりゴム栓が削り取られることがあります。このゴム片を「コア」といい、この事象を「コアリング」といいます。ゴム栓の材質や形状も様々です。また、使用する注射針の径や形状も様々で、穿刺方法も調製者によって異なります。これらの要因が互いに関与することによって、コアリングが発生することがあります。ゴム栓面に対し垂直にゆっくりと穿刺することを心がける必要があります。

以下の図の通り、コアリング発生の仕組みをご理解のうえ、防止に向けて是非手技の確認を行ってください。

これらの要因が互いに関与することにより、コアリングが発生。

コアリングを起こしにくい穿刺方法

上図のように、ゴム栓面に対し、斜めに穿刺すると発生しやすい。