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輸液製剤協議会

医療過誤防止に向けての取り組み

二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤の隔壁未開通投与防止対策


『製剤への対策』 (1)バッグの吊架孔(ちょうかこう ※吊り下げ口)に二槽バッグ(ダブルバッグ)共通のアイコンを兼ねたシールを貼付
(2)隔壁部に二槽バッグ(ダブルバッグ)であることを強調する『赤点線』を付す
『安全使用共通認識ポスター』 医療機関へ隔壁開通の必要性を啓発する目的で配布
経 緯
2001年8月
厚生労働省により医薬品・医療用具等対策部会発足
2003年3月
対策部会において規格・名称類似・注射薬の外観類似・眼科用・輸液の5つのワーキンググループ(WG)が設置され、当協議会もWGに参画
2004年3月
5WGの検討結果報告
2004年6月
「医薬品関連医療事故防止対策の強化・徹底について」(薬食発第0602009号)
医療事故防止対策(単槽バッグ電解質輸液製剤および二槽バッグ製剤の表示について)を通知
2004年9月
「医薬品関連医療事故防止対策に関連するQ&A」事務連絡
2004年10月
二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤の隔壁未開通投与防止対策のための注意喚起ポスターを輸液製剤協議会で作成し、輸液製剤協議会加盟会社が医療機関に配布
2005年4月
2004年に続きポスターを再度配布するとともに、日本製薬団体連合会と連携し加盟している二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤販売会社からも配布
2005年-2009年
『ナーシングカレッジ』へ二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤の隔壁未開通投与防止などについて啓発記事を掲載(3回シリーズ×3年度)
2008年11月
2004年に作成したポスターを改訂し、ウェブサイトに掲載

二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤の普及により薬剤師や看護師の負担が軽減され、臨床現場での調製作業が簡便となるばかりでなく、細菌汚染・異物混入の防止、投薬調製時の過誤の防止、緊急使用時の迅速対応を可能とするなど、医療の質を高めることに貢献してきましたが、その一方で新たに「二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤の隔壁未開通」という事例が報告されるようになってきました。

2001年8月厚生労働省は「医薬品・医療用具等対策部会」(村山純一郎委員長)を発足させ、その後5つのワーキンググループ(WG)が作られ、当協議会もそのWGに参画し検討を行ないました。2004年3月にその検討結果が報告され,その中で輸液製剤が関係する医療過誤防止対策として、「二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤の隔壁未開通投与防止対策」および「単槽バッグ電解質輸液製剤(後述)の取り違え防止対策」が上げられました。
「隔壁未開通投与防止対策」として、二槽バッグ(ダブルバッグ)の隔壁部に赤点線を付すこと、そして「開通確認」の表示を二槽バッグ(ダブルバッグ)輸液の共通のアイコンとし、容器に表示しました。

まず二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤を単槽バッグ製剤と勘違いすることを防ぐために、隔壁部を目立たせ、二槽に分かれていることがひと目でわかるように、隔壁部又はその上下付近に赤色の太い点線を入れました。

また、「開通確認」と赤地に白抜き文字で表示したシールを、ハンガーに掛ける吊架孔を塞ぐように貼付することとし、使用時に隔壁を開通したことを再度確認することを促しております。

各医療機関によって、医薬品の確認システムが違うこともあり、流れ作業の中で、予めシールを剥がしてしまうと意味がなくなってしまいますので、輸液使用時の確認手順を今一度、徹底をお願いいたします(図1)。

図1

注意喚起のためのポスター


図2

厚生労働省医薬食品局長通知「医薬品医療事故防止対策の強化・徹底について」(薬食発第0602009号 平成16年6月2日付)に基づき、「安全使用共通認識ポスター」を医療機関に配布することが求められました。

輸液製剤協議会では、二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤の隔壁開通確認の必要性を啓発するために、「ダブルバッグ製剤の隔壁未開通防止のための注意喚起ポスター」を作成し(図2)、2004年より医療機関へ配布しております。
このポスターで、赤い「隔壁部の太点線」および「開通確認シール」を周知しています。二槽バッグ(ダブルバッグ)製剤の隔壁は、ご使用前には必ず開通されていることを確認していただくことをお願いします。

また、当協議会では2008年11月の医療安全推進週間に合わせて、「安全使用共通認識ポスター」(「ダブルバッグ製剤の隔壁未開通防止のための注意喚起ポスター」)を改訂し、ウェブサイトに掲載しました。ポスターの改訂に伴い、各医療機関でご使用頂いている製剤の写真を貼付できるスペースを設けて、医療機関でオリジナルポスターを作成頂けるものをご用意しました。また、関係団体にも改訂の案内を行い、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構、日本医師会、社団法人 東京都病院薬剤師会からも会員、関係者へご案内頂きました。

新しいポスター

(印刷用PDFを表示する)

空欄には各医療機関で使用している製剤の写真を貼付して頂けます。