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輸液製剤協議会

医療過誤防止に向けての取り組み

輸液製剤の取り違え防止対策について

3) 施用部位等の表示の追加

日本製薬団体連合会の自主申し合わせ「注射薬の容器への施用部位等表示に関する自主申し合わせ」(日薬連発第529号 平成19年9月19日)を受けて、輸液製剤を(1)TPN(中心静脈栄養)製剤、(2)PPN(末梢静脈栄養)製剤、(3)生理食塩液類、(4)その他 に大きく分類し、それぞれ施用部位等の表示について検討し、以下のようにルールを定めることとしました。

(1)TPN製剤⇒「中心静脈点滴専用」と表記する。
TPN基本液や、高濃度(50%以上)ブドウ糖製剤を想定している。日薬連発第529号の別記1.(1)で「点滴静脈内注射専用の製剤については、必ず「点滴専用」と表記する」とされているが、より安全性を考慮して「中心静脈点滴専用」の文字を表記する。
(2)PPN製剤(電解質製剤・アミノ酸製剤・脂肪乳剤)⇒「点滴専用」と表記する。
「1日(又は1回)500mL~1000mLを点滴静注」などの用法・用量を持つ電解質製剤、アミノ酸製剤、脂肪乳剤を想定している。
(3)生理食塩液類⇒「点滴・静注・皮下注」(使用頻度の高い順)又は「静注・皮下注」と表記する。
「20~1000mLを皮下、静注内注射又は点滴静注」との用法・用量を持つ生理食塩液は、20mL超については「点滴・静注・皮下注」(使用頻度の高い順)とし、20mL以下の生理食塩液については「静注・皮下注」とする。
分類 詳細分類 用法・用量(抜粋) 施用部位表示
TPN製剤 TPN基本液 中心静脈内に持続点滴 「中心静脈点滴専用」
50%・70%ブドウ糖製剤 1回500~1000mLを静脈内注射
PPN製剤 電解質製剤・アミノ酸製剤・脂肪乳剤 点滴静注のみ 「点滴専用」
1日500~1000mLを静脈内注射
1回500~1000mLを静脈内(点滴)注入
1回500~1000mLを点滴静注
1日500mLを静脈内注射
点滴静注又は中心静脈
糖類剤 1回5%液500~1000mLを静脈内注射
1回10~50%液 20~500mLを静脈内注射
「点滴・静注」(使用頻度の高い順)
「静注」(20mL以下)
生理食塩液類 生理食塩液 通常20~1000mLを皮下、静脈内注射又は点滴静注 「点滴・静注・皮下注」(使用頻度の高い順)
「静注・皮下注」(20mL以下)
その他 開栓型生理食塩液 洗浄 表示なし
両頭針付き生理食塩液・ブドウ糖製剤 溶解、希釈
注射用水 注射剤の溶解、希釈
個包装・出荷箱

「輸液製剤等の容器への施用部位等表示について」(輸液協発第3号 2008年4月21日)