組織について
会長あいさつ
輸液製剤協議会は、「輸液に関する諸問題についての調査・研究に努め、会員相互の緊密なる連絡のもとに輸液の品質及び安定供給の維持確立と輸液業界の健全なる発展に寄与することを通じ、医療に貢献すること」を目的として活動しています(会員会社数10社)。
輸液療法は医療に不可欠なものであり、2021年9月に厚生労働省より発表された『医薬品産業ビジョン2021』において、生命の安全の確保に直結する医薬品である輸液製剤は「ベーシックドラッグ」に定義されています。また、ベーシックドラッグには、安定供給が必要である医薬品や薬価上の基礎的医薬品、不採算品再算定の対象となった品目が多く含まれるため、供給不安が生じないよう流通上の配慮も必要とされています。
当協議会では、2009年1月に地震等の災害時でも輸液製剤を安定的に供給することを目的として、「危機管理体制委員会」を立ち上げました。 東日本大震災での対応、海外で発生した災害への支援などの経験を踏まえ、災害医療現場への迅速な供給、会員会社の工場が被災した場合でも全国への安定供給を確保できる体制の整備など、これからも更なる充実を図って参ります。
近年、原薬の供給不安や製薬メーカーの不祥事に起因する医薬品の欠品が相次いでおります。当協議会では、業界を挙げてクオリティカルチャーの醸成に取り組むとともに、緊急時・災害時を含めた国家安全保障の観点からも、高品質な輸液製剤を安定的に供給するために、会員会社が一丸となって取り組んで参ります。
輸液製造業は装置産業であり、製造設備の維持・更新については厳しい実情を抱えておりますが、患者様や医療現場に従事する先生方に貢献し、医療全体の発展にも寄与できることを目指して活動を続けて参りたいと考えておりますので、皆様のさらなるご支援とご協力をお願い申し上げます。