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輸液のよくある質問

ピックアップ

手術室に持ち込むために容器の表面を滅菌したいのですが、どのような方法が良いですか?

容器の表面を滅菌することは困難です。
手術室やクリーンベンチなどに持ち込む際には容器表面を消毒用エタノールなどで適切に消毒されることを推奨します。
なお、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌は、エチレンオキサイドそのものの透過や輸液成分の塩化物イオンと反応して有害物質を生成するおそれがあるので、避けてください。

関連用語
輸液の混合調製や取扱いによって、液漏れすることはありますか?

ソフトバッグやプラスチックボトルは、柔らかい材質でできています。
そのため、とてもキズつきやすく、鋭利なものとの接触等で液漏れの原因になることがあります。

関連用語
1日を超えて2~3日微量持続点滴をしてよいか?という現場の質問が多い。「24時間」を病院原則として回答しているが、共通Answerはありませんか?

隔壁開通後、使用開始後、針刺し後の安全性に関して、具体的に24時間を境に衛生上の問題が発生する場合もあるようですが、輸液を含めた注射剤の使用を24時間以内と限定する資料は見当たりません。
しかしながら、低速長時間投与の場合は、流速が遅いことによる血栓形成のリスク、感染のリスク、静脈炎や血管外漏出などのリスクが高まることを危惧し、24時間を超える輸液の微量持続点滴投与は避けていただくことを推奨します。

《詳細説明》
『医療機関における感染制御に関する研究 医療機関における院内感染対策マニュアル作成のための手引き(案)更新版(平成25年度厚生労働科学研究費補助金事業)』では、「病棟環境の整備・衛生管理」の「6 病棟における薬剤混合の仕方と保存方法」の6.8に「TPNなどの高カロリー輸液製剤は、混合時間を含め28時間以内に投与を終了する」との記載があり、また、同手引きの「カテーテル関連血流感染対策」の「1.15 輸液・薬剤の管理」の1.15.5に「高カロリー輸液製剤は混合時間を含め28時間以内に投与が完了するように計画する。保存する必要がある場合には無菌環境下で調製し、冷蔵庫保存とする。」と記載されています。以上より、使用開始以降は24時間が一つの目安になるものと考えております。
また、輸液の細菌汚染およびその調剤場所が検討されております資料につきましては、『土井まつ子ほか,環境感染 20(3),178,2005』、 輸液中に細菌が混入した場合の細菌の増殖動向を検討した資料としては、 『白石正ほか,環境感染 22(3),165,2007』がございます。これらの資料では、院内の輸液に細菌の混入がみられること、6時間では細菌の増殖はみられないが、24時間では細菌の増殖がみられることが記載されております。
アミノ酸輸液製剤のE/N比が変更になった理由を教えてください。

ヒスチジンを必須アミノ酸とするか、非必須アミノ酸とするかでE/N比が異なります。
以前は、ヒスチジンは非必須アミノ酸に分類されていたため、その当時に製造販売が承認されたアミノ酸製剤は、ヒスチジンを非必須アミノ酸としてE/N比が計算されていました。
しかし、平成29年6月8日付け通知に基づいた医薬品添付文書の新記載要領への改訂作業が行われており、その中でE/N比はヒスチジンを必須アミノ酸に加えた計算方法に統一されつつあります。

関連用語
容器やゴム栓部分の滅菌等について
滅菌、殺菌、無菌、消毒の違いについて教えてください。
  無菌 滅菌 殺菌 消毒
定義 定められた方法で対象微生物が検出されないこと 被滅菌物の中の全ての微生物を殺滅又は除去すること 病原性や有害性を有する細菌やウイルスなどの微生物を死滅させる操作のこと 病原菌など有害な微生物を除去、死滅、無害化すること。必ずしも微生物全てを殺滅あるいは完全に除去するものではない。
程度   無菌性保証水準(SAL)を満たすことで滅菌したといえる。国際的にはSAL=10-6 具体的な程度は定義されておらず、効果は保証されない 感染症を惹起しえない水準にまで病原微生物を殺滅または減少させる
方法   湿熱滅菌法、乾熱滅菌法、放射線滅菌法、酸化エチレン(EO)ガス滅菌法など 電磁波、熱付加、薬理作用などで細菌の組織を破壊するか、生存できない環境をつくる 消毒用アルコールや消毒薬の噴霧(浸漬)や清拭、沸騰水での煮沸など
輸液のゴム栓部分は消毒した方がいいですか?

シールやキャップなどを外した後は、使用前にゴム栓部分を消毒用エタノールなどで適切に消毒することを推奨します。

【日本静脈経腸栄養学会編集の静脈経腸栄養ガイドライン 第3版】
輸液製剤は、ゴム栓部分を覆っているシールやキャップなどを付けた後に滅菌を行っていますが、ゴム栓表面の無菌性が保証されているわけではありません。

関連用語
輸液容器注入口(ゴム栓の表面)は滅菌(無菌保証)されていないのですか?

輸液容器注入口(ゴム栓の表面)は無菌保証されていません。輸液製剤は一般的に高圧蒸気滅菌が行われており、滅菌するためには水蒸気が必要です。ゴム栓部分を覆っているシールやキャップと、ゴム栓天面部の間には水分がないため、理論的に滅菌されているとは言えず、ゴム栓の表面の無菌性は保証できません。

関連用語
輸液の外袋の中は滅菌されていますか?

薬液は滅菌されていますが、外袋の中や、輸液容器の表面は滅菌されていません。

関連用語
手術室に持ち込むために容器の表面が無菌保証された生食などの製品はありますか?

販売されておりません。
手術室などに持ち込む際には、容器表面を消毒用エタノールなどで消毒することを推奨します。

関連用語
手術室に持ち込むために容器の表面を滅菌したいのですが、どのような方法が良いですか?

容器の表面を滅菌することは困難です。
手術室やクリーンベンチなどに持ち込む際には容器表面を消毒用エタノールなどで適切に消毒されることを推奨します。
なお、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌は、エチレンオキサイドそのものの透過や輸液成分の塩化物イオンと反応して有害物質を生成するおそれがあるので、避けてください。

関連用語
輸液製剤の滅菌方法について教えてください。

一般的に、輸液製剤は製造工程において高圧蒸気滅菌を行っています。
高圧蒸気滅菌は、適当な温度および圧力の飽和水蒸気中で加熱することによって微生物を殺滅する方法です。
「最終滅菌法による無菌医薬品の製造に関する指針」では、原則として121.1℃で15分の条件を適用するとされていますが、内容成分や容器特性の観点からこれらの条件が適用できない場合は10-6(滅菌後、滅菌された器具に微生物の生存する確率が100万分の1)以下の無菌性保証水準が得られるよう、製剤特性に応じて個別に条件が設定されます。

関連用語
輸液セットのびん針を消毒する必要はありますか?

輸液セットは滅菌された状態で包装しておりますので、びん針の消毒用アルコールなどによる消毒は不要です。

関連用語
開封後の使用期間など
輸液を小分けして使用してもいいですか?

一旦、針刺しをした輸液は、無菌性が担保できませんので分割使用は避け、残液は捨ててください。

関連用語
外袋開封後の安定性はどのようになっていますか?

製品によって異なりますので、販売メーカーに直接お尋ねください。なお、基本的には外袋開封後は速やかにご使用されることを推奨します。

関連用語
保管条件
輸液を手術室の保温庫で保管しても使用期限に影響しませんか?

使用期限は室温(1~30℃)保存を前提に設定しております。保温庫での保管は出来るだけ短時間でお願いします。

輸液を冷凍保存してもいいですか?

冷凍保存は避け、室温での保存をお願いします。

寒冷期や炎天下で輸液製剤を保管する場合、保温や冷蔵で保管し活用した方が良いでしょうか?

使用期限は室温(1~30℃)保存を前提に設定しております。
従いまして、外気温の影響が大きい場合は、室温の範囲内に保てるような保存方法を考慮していただくことをお勧めします。

混注関係
混注可能量等の一覧表はありませんか?

混注可能量等については各社で測定法や記載方法が異なるため、とりまとめた資料は作成しておりません。
各社のウェブサイトやインタビューフォームをご参照されるか、対象となる製品の販売メーカーに直接お尋ねください。
お問い合わせ先は各製品の電子添文の最後に記載されています。

関連用語
混注作業での感染予防のガイドライン又は手技の模範のような資料はありますか?

日本病院薬剤師会編「注射剤・抗がん薬無菌調製ガイドライン」(2008年)などがあります。

関連用語
配合変化が生じた場合、フラッシュすれば良いのでしょうか?

配合変化が生じた場合は輸液の投与を中止し、別の方法(別ルートをとるなど)をご検討いただくことを推奨します。

関連用語
生理食塩液やブドウ糖注射液との配合が適さない薬剤のリストはありませんか?

これらの輸液製剤は、注射剤の溶解希釈剤として汎用されていますので、個々の薬剤との配合変化を確認してはおりません。
従いまして、各薬剤の電子添文やインタビューフォームなどをご確認いただきますようお願いします。

関連用語
輸液製剤に他剤を混注した場合、配合変化試験において配合薬剤の分析はできませんか?

輸液製造販売会社で実施できる配合変化試験は、外観変化やpH変動などが主で、配合された薬剤の分析(含量や力価 など)は行っていません。配合薬剤に関する情報は、それぞれの製造販売会社にお問い合わせください。

関連用語
高カロリー輸液用ダブルバッグ製剤にビタミンを混合調製するのは開通後で良いでしょうか?

高カロリー輸液用総合ビタミン剤の電子添文には「高カロリー輸液に添加し、通常12時間以内に投与を終了すること」と記載されていますので、ビタミン製剤は、ダブルバッグ製剤の隔壁開通後の投与直前の混合を推奨します。
また、ビタミンの種類にもよりますが、高カロリー輸液中のビタミンの安定性に及ぼす大きな要因は光と亜硫酸塩等であることが報告されています。
ビタミン製剤の混注は使用直前にしていただくこと、混注後は遮光カバーをご使用いただくことを考慮してください。ご使用に際しては高カロリー輸液製剤及び混注するビタミン製剤の電子添文をご確認ください。

点滴速度関連
「体位の変化」、「点滴ルート」、「点滴部位の違い」以外に、点滴速度に注意しなければならないことはありますか?

輸液に界面活性剤の入った薬剤を混注すると、表面張力の影響で滴容量(1滴あたりの容積)が減少します。(滴下数で点滴速度を調整すると点滴速度は予定より遅くなります。)
逆に、輸液セットの滴下ノズルが親水化すると滴容量が増大します。 (点滴速度が予定より早くなります。)
また、メインルートから点滴をしている場合、側管から点滴を接続すると、側管からの薬液の滴下量や粘度の違いによりメインルートからの滴下速度が変動します。

生理食塩液500mLを200mL/時で投与(大人用輸液セット(20滴/mL)使用)」の指示があった場合 10秒あたりの滴数は?

①1分間の滴下数を求めます。
 200(mL/時)÷ 60(分)× 20(1mLの滴下数)= 約67滴
②1分間の滴下数から、10秒あたりの滴下数に換算します。
 67(滴/分)× 10秒 / 60秒 = 約11滴 

「生理食塩液500mL2時間で投与(大人用輸液セット(20滴/mL)使用)」の指示があった場合 10秒あたりの滴数は?

①1分間の滴下数を求めます。
 500mL /(2時間 × 60分)× 20滴 = 約83滴
②1分間の滴下数から、10秒あたりの滴下数に換算します。
 83(滴/分)× 10秒 / 60秒 = 約14滴

「維持液500mL1日6本で投与(大人用輸液セット(20滴/mL)使用)」の指示があった場合 10秒あたりの滴数は?

①1分間の滴下数を求めます。
(500mL×6本)/(24時間×60分)× 20滴 = 約42滴
②1分間の滴下数から、10秒あたりの滴下数に換算します。
 42(滴/分) × 10秒 / 60秒 = 約7滴

使用に際して
ソフトバッグ製品をタンデム方式で投与してはいけない理由は?

タンデム方式は輸液を連結管を用いて並列に接続して投与する方法で、点滴ルート接続バッグ(1つ目の製剤)に連結バッグ(2つ目の製剤)の薬液が流れ込む必要があります。
この液の動きは容器内の圧力差によって生じます。(1つ目の製剤容器内が陰圧になる必要があります。)
ソフトバッグ製品は容器が柔軟であるため、点滴ルート接続バッグの薬液が少なくなってもバッグ内部は陰圧にならない為(バッグがしぼむだけ)、連結バッグの薬液がスムーズに流れ込まない可能性が考えられます。
そのため、ソフトバッグ製品をタンデム方式で連結した場合、点滴ルート接続バッグの薬液が早く減り、一方で、連結バッグの薬液が点滴ルート接続バッグに流れ込まないため、点滴ルート接続バッグ容器内の空気が点滴ルートに流入するリスクがあります。

関連用語
1本の輸液製剤に2本の輸液セットを穿刺してはダメでしょうか?

通常、輸液製剤1バッグ(ボトル)には1本の輸液ラインを接続します。
輸液製剤のゴム栓は複数の輸液ラインを接続することは想定していませんので、複数の輸液セットを穿刺すると液漏れなどのトラブルの原因になります。
以上のことから、輸液投与に際しましては、1つの輸液バッグに2つの輸液ラインをつなぐことは避けてください。

関連用語
輸液を電子レンジで温めてもいいですか?

電子レンジによる加温は避けてください。電子レンジでの加温は破袋などのおそれがあります。

外傷初期診療ガイドラインや周術期では体温近くの40℃程度に加温することが推奨されていますが、品質には問題ないでしょうか?

輸液製剤は室温(1~30℃)保存を前提として品質を確認しており、室温保存での有効期間が設定されます。
医療現場で、輸液製剤を室温以上の温度に加温してご使用になるケースがあることは認識しておりますが、輸液製剤を加温される際は極力短時間でお願いいたします。その際、各製剤のインタビューフォームの安定性試験の結果をご参照いただくことをお勧めいたします。

輸液製剤は高圧蒸気滅菌しているので加熱しても問題ありませんか?

寒冷時など、使用直前に40℃程度に湯煎で温めるのであれば差し支えないと考えます。
しかしながら加温を繰り返すことは避けてください。

凍った輸液を使ってもいいですか?

凍結した輸液の使用は避けてください。生理食塩液でアイススラッシュをつくるためなどの特別な場合は医療機関の判断に委ねます。

輸液の混合調製や取扱いによって、液漏れすることはありますか?

ソフトバッグやプラスチックボトルは、柔らかい材質でできています。
そのため、とてもキズつきやすく、鋭利なものとの接触等で液漏れの原因になることがあります。

関連用語
輸液が黄色くなっていますが使用してもいいですか?

糖の分解や、アミノ酸の変性などにより着色しているケースが考えられます。
通常の保存条件で色調の変化が明らかな場合は、ご使用を避けてください。

輸液に結晶がありますが、使用してもいいですか?

結晶の析出した輸液は、原則として使用しないでください。
ただし、アミノ酸、D-マンニトール、炭酸水素ナトリウム製剤などは、寒冷期や温度変動で結晶が析出することがあります。
その場合は加温、振とう後に完全に溶けたことを確認してご使用いただくことができます。

関連用語
輸液のバッグに遮光カバーは必要ですか?

高カロリー輸液などの輸液バッグに、ビタミン剤や微量元素製剤などが含まれる場合には、遮光カバーの使用を考慮してください。 詳しくは製品の電子添文などをご確認ください。

関連用語
輸液容器内に異物が見られますがどうしたらいいですか?

異物のあるものは使用しないでください。投与中であれば速やかに中止してください。 注射針を刺通した後に異物が見られた場合はコアリングや配合変化の可能性があります。

関連用語
外袋の内側に水滴が付いていますが、使用してもいいですか?

外袋の内側に水滴が認められた場合はご使用を避けてください。
(急激な温度変化を受けて結露した場合か、容器破損による液漏れの場合かの判別が難しいためです。)

関連用語
輸液製剤の容器の内壁に気泡が見られることがあるのですがどう対応したらいいですか?

容器内壁の気泡は薬液の温度上昇に伴い、薬液に溶存していた空気が気泡となって発生したものです。
ご使用の際にはご使用になる温度で十分な時間静置していただき、使用前にバッグ/ボトルを軽くたたいて気泡を上に集めてからご使用ください。
輸液ラインのチューブ内に気泡が見られる場合は、チューブを指で弾いて空気を点滴筒へ集めるなどの方法により、エア抜きを行ってください。

関連用語
注射用水を単独で点滴静注しても問題ないでしょうか?

注射用水は浸透圧がないため、溶血(赤血球細胞膜の破壊によるヘモグロビンの流出)を起こし、暗褐色尿や血液検査値異常、貧血や腎機能への影響などが危惧されます。単独投与は絶対に避け、必ず他の注射剤の溶解または希釈に用いてください。

関連用語
複室バッグ製剤(バッグ型キット製剤)の隔壁開通確認シールをはがしてしまい、そのまま開通せず、下室液だけ点滴した事例がありました。隔壁開通忘れを防ぐ良い方法はありませんか?

啓発のためのポスターを作成しております。輸液協ウェブサイトからダウンロードも可能ですので、ご活用ください。
(ダウンロードはこちら
ご使用前には必ず隔壁が開通されている事を確認していただくことをお願いします。

輸液製剤協議会では、隔壁未開通投与防止対策など、様々な医療過誤防止に向けて取り組んでいます。
具体的な事例はこちらから

1日を超えて2~3日微量持続点滴をしてよいか?という現場の質問が多い。「24時間」を病院原則として回答しているが、共通Answerはありませんか?

隔壁開通後、使用開始後、針刺し後の安全性に関して、具体的に24時間を境に衛生上の問題が発生する場合もあるようですが、輸液を含めた注射剤の使用を24時間以内と限定する資料は見当たりません。
しかしながら、低速長時間投与の場合は、流速が遅いことによる血栓形成のリスク、感染のリスク、静脈炎や血管外漏出などのリスクが高まることを危惧し、24時間を超える輸液の微量持続点滴投与は避けていただくことを推奨します。

《詳細説明》
『医療機関における感染制御に関する研究 医療機関における院内感染対策マニュアル作成のための手引き(案)更新版(平成25年度厚生労働科学研究費補助金事業)』では、「病棟環境の整備・衛生管理」の「6 病棟における薬剤混合の仕方と保存方法」の6.8に「TPNなどの高カロリー輸液製剤は、混合時間を含め28時間以内に投与を終了する」との記載があり、また、同手引きの「カテーテル関連血流感染対策」の「1.15 輸液・薬剤の管理」の1.15.5に「高カロリー輸液製剤は混合時間を含め28時間以内に投与が完了するように計画する。保存する必要がある場合には無菌環境下で調製し、冷蔵庫保存とする。」と記載されています。以上より、使用開始以降は24時間が一つの目安になるものと考えております。
また、輸液の細菌汚染およびその調剤場所が検討されております資料につきましては、『土井まつ子ほか,環境感染 20(3),178,2005』、 輸液中に細菌が混入した場合の細菌の増殖動向を検討した資料としては、 『白石正ほか,環境感染 22(3),165,2007』がございます。これらの資料では、院内の輸液に細菌の混入がみられること、6時間では細菌の増殖はみられないが、24時間では細菌の増殖がみられることが記載されております。
油性ペンの使用
輸液容器に油性ペンで氏名などを書いているのですが、油性ペンの成分が透過することはありますか?

容器に貼られたラベルの上からでも油性ペンで記載をされますと、成分であるキシレンなどの溶剤が容器内に移行することが確認されています。
その透過量については、容器の材質や厚み等によって変わることが考えられ、どのくらいの量であればキシレンが透過しないかというデータは今のところ確認できていません。
キシレンは毒物及び劇物取締法にて医薬用外劇物に指定される物質で、大量に摂取すると健康被害を生じます。
また、ビニールテープの上から油性ペンを使用される事例もありますが、粘着剤にはアクリル系樹脂やシリコン性樹脂が使用されていますが、輸液容器に対する粘着剤の透過性については確認されていませんので、お勧めすることはできません。
当協議会としましては、必要事項は調剤ラベルに記入し、輸液容器に貼って頂くことをお勧めいたします。

ゴム栓のコアリング関連
コアリング防止の説明を院内で実施したいのですが、配布用パンフレットはありますか?

輸液協ではパンフレットの作成は行っておりませんが、コアリング防止対策についてホームページに掲載しております。
輸液協ウェブサイトからダウンロードも可能ですので、ご活用ください。
お役立ち資材

関連用語
コアリングをなくすにはどうすればよいですか。ゴム栓をもっとコアリングがないように改良できませんか?

ゴム栓は、密封性を高めるために容器口部周縁部から圧縮される力を受けるように設計されているため、コアリングが発生することがあります。コアリング発生の要因やコアリングを起こしにくい刺通方法を輸液協ホームページに掲載しておりますので、ご参照ください。

《詳細説明》

コアリングは、注射針をゴム栓に刺通する際、注射針のあご部によりゴム栓の一部(ゴム片)が削り取られる事象です。ゴム栓は、密封性を高めるために容器口部周縁部から圧縮される力を受けるよう に設計されており、そのため、コアリングが発生することがあります。

  • ①注射針はゴム栓の刻印部(IN、◎印など)に、刻印部がない場合は中央付近に垂直にゆっくりと刺す
  • ②注射針を途中で回転させない
  • ③2回目以降の針刺しは、同一カ所を避けて刺通する

の3点に注意していただくことにより、コアリングの発生を少なくすることができます。コアリング防止対策(コアリング発生の要因やコアリングを起こしにくい刺通方法)については輸液協ホームページに も掲載しておりますので、こちらもご参照ください。
※注射針のあご部については、輸液協ホームページの「用語解説」で説明していますので、併せてご参照ください。

関連用語
輸液セットの穿刺回数とコアリング発生頻度について教えてください。

コアリングの発生リスクは、使用されている注射針や輸液製剤のゴム栓、使用状況(ゴム栓に何回針を穿刺するか)などによって変わるため、正確な発生頻度を把握することは文献的にも難しい状況です。
輸液セットの穿刺回数とコアリング発生を観察したデータはありませんが、輸液製剤のゴム栓の同一箇所に複数回針を刺すことにより、液漏れやコアリング発生リスクは高くなります。

関連用語
容器について
複室バッグ製剤(バッグ型キット製剤)の隔壁を開通しないと投与できないようなシステムはできませんか?

複室バッグ製剤(バッグ型キット製剤)の構造を有するキット製剤の中には、隔壁を開通しないと薬液が投与できない仕組みを容器に内蔵している製品もございます。

ラベルを貼るスペース(印刷のないスペース)は作れませんか?

法定表示、行政指導表示などがあり、輸液容器の狭いスペースでは難しいです。

外観が似ている製品があります。異なるメーカーで似たデザインの製剤にならないような工夫はできませんか?

輸液容器、特にバッグはその特性上外観(形状)が類似しているため、対応は非常に困難です。また、印刷スペースも限られているので、同系色のものは、似たデザインになることがあります。

輸液を色分けする、あるいは印刷色を統一することはできませんか?

印刷物として判別可能な印刷色より輸液製剤の種類が上回っていることや取り違え防止という観点から考えますと、輸液製剤の全てを色分けや印刷色を統一することは非常に難しい状況です。

《詳細説明》
印刷物として判読可能な印刷色より輸液製剤の種類が上回ること、また、施設毎に使用されている輸液が異なり慣れている色も異なるため、印刷色の統一は困難な状況です。
輸液製剤の容器の表示を各社、色々な配色で工夫していますが、色による識別には限界があります。必ず製品名を確認していただくことをお願いいたします(目視の徹底)。

【参考】取り違え防止対策について 輸液製剤協議会からのお願い

キャップやゴム栓の形状、口径を統一することはできませんか?

各社の製造設備の違いにより、統一させるのは、現状では困難です。

ゴム栓のIN/OUTをハッキリしてほしい。IN/OUTの表示を明瞭にすることはできますか?

狭いゴム栓面に、IN/OUTの文字を各社統一して明瞭に刻印することは困難ではございますが、輸液製剤によっては、ゴム栓部にIN/OUTの刻印をしている製剤や、複数あるゴム栓刻印部のうちの1か所の刻印部を、他の刻印部の形状と変えてOUT部を意図させるような工夫をしている製剤などもございます。

関連用語
輸液製剤のゴム栓の厚さを教えてください。

輸液製剤のゴム栓に関する規格は、日本薬局方「輸液用ゴム栓試験法」に定められており、各社この規格に適合する性能のゴム栓を用いております。
しかし、ゴム栓の厚さは日本薬局方では設定されていません。各社にて輸液製剤のご使用に支障をあたえない厚さのゴム栓が使用されます。

気密容器、密閉容器、密封容器の違いについて教えてください。
  密封容器 気密容器 密閉容器
特徴 通常の取り扱い、運搬または保存状態において、気体が侵入しない容器 通常の取り扱い、運搬または保存状態において、固形または液状の異物が侵入せず、内容医薬品の損失、風解、潮解または蒸発を防ぐことのできる容器 通常の取り扱い、運搬または保存状態において、固形の異物の混入を防ぎ、内容医薬品の損失を防ぐことのできる容器
容器の種類 ガラスアンプル
ガラスバイアル
プラスチック製輸液容器
(プラスチックバッグ、プラスチックボトル)
医薬品の個装箱(紙箱)、輸液製剤の段ボールなど
備考 気密性に関して最も厳密な容器 固形や液状の異物または水分から内容医薬品を保護するもので、気体がわずかに透過することはやむを得ないとされている。 密封容器での代用が可能 気密容器での代用が可能
関連用語
塩化ビニル製の輸液容器はありますか。

現在、国内において塩化ビニル製の輸液容器は販売されておりません。

容器が膨らんでいるのはなぜですか?

プラスチック容器は材質による違いはありますが外気を透過する性質があり、保存条件によっては外気が容器内に透過することがあります(細菌などは通過しません)。

容器の目盛りは、使用中、常に正確ですか?

ソフトバッグ製品などは点滴を行っていくと容器が変形していきますので、目盛りは、おおよその目安としてご利用ください。

関連用語
液漏れしていないのに、未使用の製品で目盛りより容量が少なく見える時があるのはなぜですか?

プラスチック容器は、保存条件によって容器が膨らむことがあり、容器が膨らむと目盛りより液面が低下することがあります。また、目盛りは大まかな目安としてつけているものなので、あくまで参考としてご利用ください。

複室バッグ製剤(バッグ型キット製剤)はかさばるので、メーカーによっては、トレイに入らないことがある。カートが余分に要るので困る。容器形状や寸法を変更することはできますか?

複室バッグ製剤(バッグ型キット製剤)の形態にすることで製品の安定性などを向上させていますので、容器形状や寸法を統一することは非常に困難です。

ボトルの高さを統一することはできますか?

各社の製造ライン(充填ラインや包装ライン)が異なるため、容器形状や寸法を変更し、統一させる事は非常に困難です。

なぜ高カロリー輸液だけ混注口と排出口(投与口)に別れているのでしょうか?

現在市販されている高カロリー輸液製剤の中には、混注口がついている製剤とついていない製剤とがあります。
混注口がついている製剤は、他剤を混注する際に混注口を使用することで、投与時まで排出口(投与口)を清潔に保つことができます。

教育・情報提供関連
大学での学生への教育にも協力いただけませんか?

医療過誤防止の観点から、輸液協の取り組みを外部で講演させていただいたケースがございます。また、今後も教育に活用していただけるような有用な情報を輸液協ホームページに掲載できるように努めます。

輸液製剤の混合調製手技の教育用資料等はありますか?

当協議会のウェブサイト内の「医療過誤防止に向けての取り組み」に、当協議会が取り組んで参りました医療過誤防止対策の取組事例を掲載しておりますので、ご参照いただければ幸いです。
お役立ち資材

ウェブサイトに掲載のポスターは、印刷可能ですので、ご活用いただければ幸いです。

【参考】看護師が調製しているケースもあるので、看護師対象のパンフレットを作成していただけませんか?また、看護師への情報提供をこれからも継続でお願いします。

看護師が調製しているケースもあるので、看護師対象のパンフレットを作成していただけませんか?また、看護師への情報提供をこれからも継続でお願いします。

学会の展示ブースへの出展、啓発資材の配布などを通して、薬剤師に限らず看護師やその他医療関係者に対しても活動を行っています。
また、今後も継続して学会の展示ブースへの出展や輸液協ウェブサイトなどを通して情報提供を行ってまいります。

【参考】医療関連学会での取り組み

看護学生の授業などに資料を提供してほしい。また、教育用として隔壁のあるバッグ製品を作製していただけませんか?

輸液協ホームページに「輸液について」「医療過誤防止に向けての取り組み」「よくある質問」「用語解説」「組成表検索」を掲載しています。教育ツールとしてもご利用頂ける資料が掲載されていますので、ダウンロードしてご活用ください。
今後も、教育に活用していただけるような有用な情報を輸液協ホームページに掲載できるように努めます。なお、輸液協では教育用サンプルの作製は予定がございません。

輸液を勉強できる本の紹介をしていただけませんか?

輸液関連の出版物は多数ございますが、輸液協として特定の出版物、出版社、著者を紹介することは差し控えさせていただいております。

大学教育での輸液管理は数年前とほとんど変わっておりません。輸液協では学会などでの発表はされていますか?

輸液協では、日本医療薬学会 年会や日本看護学会 看護管理学術集会にてポスター発表をしており、今後も継続する予定です。

【参考】医療関連学会での取り組み

また、輸液協ウェブサイトに「輸液について」「医療過誤防止に向けての取り組み」「よくある質問」「用語解説」「組成表検索」などを掲載していますので、教育ツールの一環としてご活用いただければ幸いです。

海外の輸液管理、栄養管理の情報を提供していただけませんか?

現在、ご提供出来るような海外情報はございません。今後お役に立てる情報が入手できましたら、輸液協ウェブサイトなどへの掲載を検討します。

組成表関連
アミノ酸輸液製剤のE/N比が変更になった理由を教えてください。

ヒスチジンを必須アミノ酸とするか、非必須アミノ酸とするかでE/N比が異なります。
以前は、ヒスチジンは非必須アミノ酸に分類されていたため、その当時に製造販売が承認されたアミノ酸製剤は、ヒスチジンを非必須アミノ酸としてE/N比が計算されていました。
しかし、平成29年6月8日付け通知に基づいた医薬品添付文書の新記載要領への改訂作業が行われており、その中でE/N比はヒスチジンを必須アミノ酸に加えた計算方法に統一されつつあります。

関連用語
組成表に薬価やGS-1コードも入れていただけませんか?

GS-1コードや薬価につきましては、販売名変更などタイムリーな情報更新に対応できかねる問題点もあり、記載しておりません。
対象となる製品の製造販売元に確認をお願いします。

末梢静脈栄養輸液(PPN)、高カロリー輸液(TPN)として混注した際のカロリー、濃度をわかるように組成表に工夫していただけませんか。また、輸液製剤の組成表に、各成分の足し算機能を追加していただけませんか?

組成表結果をCSVファイルに出力できますので、そちらをご利用ください。

組成表のポケット版を作成いただけませんか?

各社の情報が適宜更新される場合があるため、輸液協としてポケット版の組成表は作成しておりません。輸液協ウェブサイトの輸液組成表は半年ごとに更新しておりますので、輸液協ウェブサイトでのご確認をお願いします。

経腸栄養剤の組成表も作成していただけませんか?

経腸栄養剤は輸液協に加盟していない会社からも多く発売されていますので、輸液協としては取りまとめておりません。

その他
精製水、滅菌精製水、注射用水(注射用蒸留水)の違いについて教えてください。

精製水とは常水を蒸留、イオン交換、逆浸透、限外ろ過、又はそれらの組み合わせにより精製したもので、製剤の原料のみでなく、試薬の調製などにも使用されます。
滅菌精製水は精製水を滅菌したものです(発熱性物質の確認はしていないので注射液の製造には使用できません)。
注射用水は精製水を滅菌し、発熱性物質(エンドトキシン)試験に適合したもので、注射用水を蒸留法により製造した場合、別名として注射用蒸留水と表示できます。これらについては日本薬局方で定義されています。詳しくは用語解説をご覧ください。

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  精製水 滅菌精製水 注射用水 注射用蒸留水
製法 常水(一般的には水道水)を超ろ過、イオン交換、蒸留またはそれらの組合わせにより精製 精製水を滅菌(通常、高圧蒸気滅菌法) 常水又は精製水の蒸留、または精製水の超ろ過により精製。容器に入れて滅菌し、発熱性試験に合格したもの。 蒸留法により製した注射用水。発熱性試験に合格したもの。
用途 薬品の溶剤として製剤、試液、試薬の調製に用いる 点眼剤などの溶剤 注射液の製造または注射用医薬品の溶解・調製
備考 注射液の製造には用いてはならない 注射液の製造に用いる

【参考】注射用水を単独で点滴静注しても問題ないでしょうか?

ゴム栓が裂けてしまいましたがなぜですか?

混注を繰り返した刺通跡に、びん針を規定の刺し込み部分より奧まで刺し込んでしまうと、ゴム栓が裂けるケースがあります。

関連用語
輸液ゴム栓はラテックスフリーでしょうか?

輸液ゴム栓はラテックスフリーです。

輸液製剤へのミキシングに適した針の太さはどれくらいですか?

一般的には21G以上の細い注射針が良いと思われますが、使用される薬剤の特性によって最適な注射針を選択いただくのが良いかと思われます。
特に、粘稠性の高い薬剤をミキシングする際には太い注射針が推奨される場合があります。但し、太いゲージの針では薬液の吸引が不十分であったりゴム栓部のコアリング発生のリスクが考えられます。
コアリングは注射針の太さだけでなく穿刺の仕方等にもよります。輸液協のウェブサイトにもコアリング防止対策を掲載しておりますので、ご参照いただければ幸いです。
コアリング防止対策について

関連用語
通気針が欲しいのですが?

医療機器メーカーにお問い合わせください。
現在、通気針を必要とする輸液製剤は少数となっておりますので、対象の輸液製剤に通気針が必要かどうかをご確認ください。

薬価が安すぎます。あまり安いと安定供給が不安になります。薬価を上げる活動はしているのでしょうか?

輸液製剤の多くは、薬価収載後、長い年月を経ており、その間の度重なる薬価引き下げのため低薬価に陥っております(pdf/3-03.pdf)。
保険医療上特に必要性が高い輸液製剤は、国家戦略上、備蓄を含めた安定供給が必要であるため、当協議会では、このような状況を厚生労働省に説明し、安定供給が確保される薬価までの引き上げ要望を繰り返し行っております。

血管外漏出に対する情報はありませんか?

血管外漏出の処置に関しましては医師の判断によって対処すべき部分が多いため、輸液協としては取り上げておりません。

《詳細説明》
小児の輸液の血管外漏出につきましては、日本医療機能評価機構のウェブサイト(https://www.med-safe.jp/)内の「医療安全情報」(med-safe_203.pdf)などにも参考となる情報が掲載されていますので、そちらもご参照ください。
器具に関する情報を教えていただけませんか?

器具に関しては輸液協加盟各社以外からも多く発売されているため、輸液協として情報を提供することは差し控えさせていただいております。

《詳細説明》
輸液関連の器具(デバイス)につきましては、(一社)日本医療機器テクノロジー協会のウェブサイト(http://www.mtjapan.or.jp/jp/mtj/)内の「安全使用に関する情報提供」やジェフコーポレーションが出版している「静脈経腸栄養年鑑 製剤・食品・器具一覧」などにも参考となる情報が掲載されていますので、そちらもご参照ください。
投与設計についても輸液製剤協議会で扱っていますか?

輸液の投与設計に関しましては医療行為の一部ですので、輸液協では関与しておりません。

《詳細説明》
投与設計は患者さんの状態に応じた処方を主治医が決定されています。輸液製剤の特性や使用方法など、各製品の電子添文などをご確認いただき、患者さんの状態に合った製剤の選択や投与設計を推奨します。
局方名と販売名の文字のバランスを統一できませんか?

医療過誤及び適正使用の観点から、局方名と販売名のバランスを、一律に統一することは困難です。

《詳細説明》
局方名は、販売名と同程度以上の大きさで表示することと定められています。しかし、小容量の容器についてはスペースが限られているため、局方名を記載し、販売名を省略することもあります。
蒸留水の表記の統一はできませんか?

表記を統一することは困難です。日本薬局方の定義で分類されており、蒸留した注射用水は蒸留水と表示してよいことになっています。

薬効分類をはっきり統一して表記することは可能でしょうか?

輸液協会員各社では、一定のルール化のもと製品ラベルなどに「開始液」、「維持液」などの薬効名記載を行っていますが、各企業で表記が異なっていますのですべてを統一することは困難です。

《詳細説明》
輸液協会員各社では、「医薬品関連医療事故防止対策の強化・徹底について」(平成16年6月2日 厚生労働省医薬食品局長通知)(/pdf/4-03.pdf)及び「単槽バッグ電解質輸液製剤の呼称の取扱いについて」(平成17年5月17日 日本製薬団体連合会申し合わせ)(/pdf/4-05.pdf)に従い、一定のルール化のもと製品ラベルなどに「開始液」、「維持液」などの薬効名記載を行っていますが、各企業で表記が異なっていますのですべてを統一することは困難です。
輸液製剤のpHに幅があるのはなぜでしょうか?

輸液製剤の製造・品質管理において、製造プロセスにおけるバラつき、分析におけるバラつき、製剤の経時的変化を考慮して、pHの規格に幅を持たせています。輸液製剤については、設定されている規格の幅内であれば、製剤の品質が保持されております。
なお、ブドウ糖注射液や生理食塩液などの日本薬局方収載品で、日本薬局方に薬液のpHの規格(範囲)が記載されている製剤については、各社、局方で規定されているpHを製剤の規格に設定しております。

有効成分が同じであっても、製品によってpH値が違う場合があるのはなぜでしょうか?

輸液製剤の場合、有効成分が同じであっても、pH調節剤として使用する添加剤の量・内容が異なるため、pHが異なる場合がございます。製品毎の情報をご参照ください。

リファレンスの文献をウェブにのせていただけませんか?

リファレンスの文献の掲載には、著作権や著者の真意通り掲載されているかどうかの確認、ウェブサイトへの掲載許可が必要なため、ウェブへの掲載は難しいと考えております。

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